時雨の奏でるレクイエム
ラディウスはモンスターめがけて走る。
クルーエルは後を追いながら、シールドでラディウスとクルーエルを襲う触手を弾いた。
ラディウスは跳躍し、触手を斬る。
そして、女性を閉じ込める檻を一つずつ切り落としていった。
モンスターは怒り狂い、ラディウスを執拗に狙う。

「キリがない……」

なにせ、弱点がわかりにくい。植物のように見えたが、実際はイソギンチャクのように触手ばかりのモンスターだったのだ。
土台は、おそらく砂漠の中に埋まっているのだろう。
たとえ火をつけても、倒すことは難しかった。
ラディウスはとにかく触手を斬り続ける。
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