今日もアオゾラ、お元気ですか?
あたしが聞くと、慶悟は丁寧に説明してくれた。
「幸せの夕日って言うのは、ここで見ることが出来る夕日の事で、昔からこの地域に伝わる伝説なんだけどね・・・」
慶悟の話によると・・・
昔ここらへんに住んでいた大名の姫が、敵の大名の若様と想い合っていた。
ある日互いの大名がいないとき、2人はこっそり抜けだしその夕日を偶然見た。
それからと言うもの、2人にとって嬉しいことが起こった。
その2つの国は争いをやめ、2人は将来結婚することになったのだ。
2人はその後、幸せにくらした・・・
「ま、最終旦那は結婚の前に病で亡くなってしまうんだけどね」
「え、死んじゃうの?」
「でもさ、幸せに暮らしましたってまではよくあることだから信じるけど、死ぬってありえる?」
「まさかね~」
このときはまさか、そんなこと・・・って思っていたんだけど・・・
伝説って・・・現実にもなっちゃうんだね・・・
あの日・・・もし、夕日をみなければ・・・
姫と、若様は永遠に幸せだったのに・・・