今日もアオゾラ、お元気ですか?
「ねぇ智夏、あたしにはどの資料がいいとか分かんない」
「そんなの、あたしだってそうだから。みんなわかんないんだよ」
「そ―なんだ―・・・」
「って妃那、だからって自分の持って来た小説読むとかありえないし・・・」
ヴ―ヴ―・・・
「妃那、またケータイ持って来たの?」
あたしは先生にハバレない程度に言った。
「持ってきてないよ。そういう自分どうなの?」
「へ?・・・あ・・・っと、ごめん、あたしだ」
そうだった、人の事言えないじゃん。
本に夢中で気づかなかった。
それにしても珍しい。
こんな時間帯に、誰からだろう・・・。
あたしはメールの差出人に目をこれでもかって程に開いた。
『慶悟』
うっそ――・・・