偽恋愛=ギレンアイ=
『……ッ。…』
必死に声を抑えて泣く。


泣いてない。

俺は泣いてない。


――俺は…
『泣いてねぇよ…』
全く説得力のない声。
小さすぎるその声は、
冷えた風に掻き消されていった。





ぁぁ。俺は…こんなに李下が好きだったんだ……。





















『泣いてねぇんだよ。』
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