偽恋愛=ギレンアイ=
「そうそう!!陸やで!!
 覚えっとてくれたん?ぃや、嬉しいわ!!」

陸は息継ぎなしでばんばん喋ってくる。
『おう。昔のダチだしな。』
「何言ってんや?“昔の”やなくて“昔からの”やろ?」

…陸。
俺はお前のお陰で、あの時涙は出なかった。




「俺な、今日から洸んとこの学校に転校すんねん。」
『まじで?じゃあ、俺んとこのクラス来いよ。』
「任しときー!!」
何を任せば??  

つい、笑いがこみあげてくる。

「何わらっとんねん!!」
『べっつにー』
「おっと、親友に隠し事はアカンって法律第94条できまっとんねんで!!』
『アホかお前!んな法律あるわけないじゃん!』
「いんや、俺が今つくったんや!俺は総理大臣やからな!!」
『はいはい、稲葉総理、死んでくれますかね?』
「ひっど!!」
他愛もない会話だけど、
笑いが絶えることはなかった。
学校につくのがとてつもなく早く感じた。
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