甘い恋は突然に
…広い。広すぎるよ天翔高校。

床のワックスはんぱねえよ天翔高校。

ここどこだよ天翔高校…



あれこれ道に迷ってやっと到着した職員室。

これが職員室だったとは...
あまりに立派な扉だったから

眩しすぎてずっと素通りしてた。

お城みたいでなんか感動。


もしかしたらこれ夢かも。

なんて淡い期待を抱きながら

頬をつねってみる。

『いたい…』


「…お前なにやってんだ?」

『ふぉえいっ?!』

驚きすぎて間抜けな声を出してしまった。


終わった。私の高校生活おわった。

そんなことを考えながら
ぼーっとしていると。

さっきの声がした。

「なんだあ?ずいぶん間抜けそうな面してんなあ。
 こないだ見た写真とは大違いだ。
 お前本当に櫻井唯か?」

ずいぶん失礼な人だ。
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