人間の身体と夢は反比例である。
〜千華side〜
『あなたには
やる気が見えません。』
頭の中で幾度となく
繰り返される審査員の冷たい言葉。
あーぁ、カッコ悪い。
有歌は受かったかな?
受かったよね。
だって、やる気あったもん。
「…あ……。」
あそこに座ってんのは…有歌?
口、ポカーンって開けてる。
灰になってるよ、あの子。
「おーい。有歌?
沖島さぁーん??」
…うーん、聞こえてない?
「沖島有歌!」
お、立った。
『はいっ!
……何だよ、千華か。
って、どうしたの!?』
有歌、お前がどうした。
そんなに驚いて。
『…大丈夫?』
はぁ?何が?
そう言いかけたとき、
…熱いものが頬に伝った。