人間の身体と夢は反比例である。
大好きな人
金井くんをいつ好きになったのは自分でも覚えていない。
理由も全く覚えていない。
ただ、物心ついた頃から
あたしの頭の中は
『金井くん』で一杯だった。
金井くんは
誰もが知っているアイドルグループだ。
金井くんの写っているチラシなどをかき集めて
“秘密の引き出し”に入れておいた。
しかし少しでも金井くんに『会いたい』あたしはチラシを引っ張り出して
幼稚園児かと疑いたくなるような表情で眺めていた。