放課後姫とヤンチャな騎士
「…そんなに張り切らなくて良いから。」


剛志が呆れながら笑うと、従業員達はブンブンと首を振った。


「剛志さんの為ならなんでもやりますから!!」


「遠慮なさらず言って下さい!!」


熱い視線に根負けした剛志は、苦笑いを浮かべるしかなかった。


「あっ、こっちにいたのね?」


買い物を終えた乃里子が倉庫を覗くと、従業員達は慌てて整列し頭を下げた。


「「乃里子お嬢さん、いらっしゃいませ!!」」


乃里子は少しだけ目を見開くと、満足そうに微笑んだ。


「…別に乃里子にはなんもしなくて良いから…」


剛志が呆れてため息をつくと、乃里子は剛志の背中を軽く小突いた。
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