放課後姫とヤンチャな騎士
澪はそう言うと、優しく乃里子を抱きしめた。


「乃里子ちゃんが怒ってくれて、お母様も喜んでるよ。
少なくとも私はすっごく嬉しい♪」


澪はわしゃわしゃと乃里子の頭を撫でた。


乃里子はされるがままになりながら、澪の温もりに嬉しさと涙が止まらなくなった。


その日から乃里子と澪は姉妹の様な友達の様な、お互いに遠慮なく本音を話せる関係になった。


「乃里子、中学から白石学園でしょ?
イメチェンしてみたら?」


季節は秋を迎えていた。


「イメチェン?」


澪はニヤリと笑うと、黒髪でボブカットのカツラを鞄から取り出した。


「…何それ?」


「見てわかんない?
カツラだよ♪」


澪はそう言うと、ゴムとピンで乃里子の髪をまとめてカツラを被せた。

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