放課後姫とヤンチャな騎士
剛志は呆然としたまま首を振った。


陽太は黙って壁を見つめた。


過去から今までの新聞。


その全てが貼られている。


剛志は最初の頃の新聞を眺めた。


まだ出来たての新聞部を宣伝し、今より少しだけ幼く感じる文章を眺めた。


壁沿いを歩きながら、一枚一枚を見ていく。


三面の壁を過ぎた所で『高校入学記念号』という見出しの新聞が現れた。


そのまま進んでいくと、剛志が入部した日の新聞があった。


あの日からかなりの新聞が発行されている。


剛志は今までよりもゆっくり眺めていった。


「…ん?」


『退屈そうなワンコ物語』


今まで見たことのないコーナーがあった。
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