放課後姫とヤンチャな騎士
「他にもネタはあるのよ?」


急に声がして振り返ると、女子生徒が扉を背にして立っていた。


「お前…」


「朝お会いしましたね?
長田剛志さん♪」


女子生徒は輝く様な髪を揺らしながら、剛志の目の前に立った。


間違いなく、剛志が朝出会った女性だった。


「絡まれていた他校生を助けた事…
子供が迷子になっていた所を助けた事…
あと、幼なじみで初恋の女性が、お母さんになってしまった事とか?」


剛志は目を見開いた。


「それから…
長田組の跡取りで、大勢の組員を仕切る立場にいる事とか?」


「おまっ…
何で知ってるんだよ!?」


剛志は焦りと苛立ちとで、女子生徒を睨みつけた。


「さぁ?
何故かしら?」


女子生徒は気にもせずにクスリと微笑むと、ソファーに座った。
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