放課後姫とヤンチャな騎士
「あらそう?
実は怖ーい魔女かも知れないわよ?」


乃里子はわざと覆いかぶさるように腕を上げた。


「それに、とても面白い方です♪」


乃里子と楓は顔を見合わせて笑った。


「さて、そろそろ本題に入りましょうか?」


乃里子が言うと、楓は少し表情を固くした。


緊張しているのか、それほど深い悩みなのか。


乃里子は、楓が口を開くのを待った。


「…私、好きな人が出来たんです、生まれて初めて…
でも、告白出来なくて…」


楓は伏し目がちに言った。


「…勇気が出ないの?」


乃里子は楓の表情を伺いながら言った。


「それもあるんですけど…
実は…」



…−−−−−…
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