放課後姫とヤンチャな騎士
「で、楓ちゃんのお相手は誰なんだ?」


剛志はソファーの上であぐらをかきながら言った。


「相手は、この学園に商品を卸している業者の人なんですって。」


乃里子はパソコンに向かいながら言った。


「…別に告白すれば良いじゃん?」


剛志は呆れたように言った。


「そう簡単にはいかない理由があるのよ…」


乃里子は深いため息をつくと、椅子を回転させて剛志と向き合った。


「理由ってなんだよ?」


「実はその方は、平井カンパニーの従業員で…
孤児なのよ…」


「孤児…」


剛志は目を伏せた。


「平井カンパニーのお嬢様と従業員ってだけでも大変なのに…
問題は家柄よね…」


乃里子はため息をついた。
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