放課後姫とヤンチャな騎士
「じゃあ、決まりね♪」


トラックの陰に隠れていた乃里子は、楓達に歩み寄った。


「剛志、出てきても良いわよ!」


乃里子が見つめた方を、楓と神谷も見つめた。


すると隠れていた剛志と、そこにはいるはずのない幸助が姿を見せた。


「お父様!?」


楓は神谷の胸にしがみつき、不安そうな顔で幸助を見つめた。


「楓、神谷くん…
今の言葉は…本当だな?」


幸助はなんとも言い難い表情を浮かべていた。


「はい。」


神谷の即答に、誰よりも驚いたのは楓だった。


「神谷さん…」


楓は今にも泣き出しそうな目で、嬉しそうに神谷を見つめた。


「そうか…
ようやく決心してくれたか、神谷くん!
いやぁ、これも全て乃里子様と剛志くんのおかげですな♪」


幸助は高らかに笑った。



…−−−…
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