放課後姫とヤンチャな騎士
陽太は嬉しそうに笑った。


「…何ニヤニヤしてるんだよ?」


剛志は怪訝そうな顔で陽太を見た。


「だって、他人に興味のなかった剛志がだよ?
乃里子の事を心配してるからさぁ…
なんか嬉しくてさぁ♪」


ニヤニヤと笑いながら話す陽太を鞄で叩いて、剛志はムスッとしたまま下駄箱に向かった。



…−−−…



「…って陽太から聞いたんだけど?」


放課後、パソコンに向かう乃里子の背中に、剛志は不機嫌そうに声をかけた。


「そう、それで?」


乃里子はパソコンを見続けている。


話半分で聞いている乃里子の姿に、剛志はため息をついた。


「ちゃんと聞いてんのかよ?」
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