放課後姫とヤンチャな騎士
剛志が呆れたように言うと、乃里子は渋々といった感じで剛志に向き直った。


「はいはい、ちゃんと聞けばいいんでしょ?
なぁに?」


乃里子は面倒そうに首をかしげた。


「…ちゃんと聞いていてくれ…」


剛志はガックリと肩を落とした。


「聞いてたわよ?
私が嫌がらせされてるかでしょ?」


「聞いてたなら聞き返すなよ!?」


「はいはい、分かったわよ。
確かに嫌がらせされてるわ。
でも…微妙なのよね…」


乃里子は足を組むと、頬杖をついた。


「微妙?」


「そう、微妙。
めちゃくちゃ睨まれたかと思うと、次の休み時間には申し訳なさそうに頭を下げるの。
それに、ノートを理科室に忘れた時にはごみ箱に捨てられたの。
なのに次の日にはまた頭を下げられるのよ…」
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