素直になれなくて
ガララ・・・
教室のドアをちょっと
遠慮がちに開けた。
誰か知ってる人が
いないか辺りをキョロキョロ見回す。
「あれ?ひか?」
後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
振り返ると
雰囲気が違う直がいた。
「な・・・直だよ・・ね?」
「うん。なんだその新種を
見るかのような目は(笑)」
「え!だって髪とか!」
中学の時、直の髪は短かった。
今は、少し伸びた髪を
ワックスでいじってあって
見慣れないブレザーを
上手に着崩している。
それに背も少し伸びてて
顔がいいせいか
めちゃくちゃかっこよく見える。