with 2人の居候
My tragedy(悲劇)-環南-
「あ、そうだ。環南ちゃん」
夕食を食べ終わったころ、咲斗さんが私を呼んだ。
「はい、なんですか?」
キッチンの水道のところから身を乗り出して、
ダイニングにいる咲斗さんを見る。
奥でソファに座ってお茶を飲みながらテレビを見ている、奏斗さんが見えた。
「環南ちゃんは、どこの学校行ってるの?」
咲斗さんは相変わらずの胡散臭い笑顔を浮かべて
座りながらこっちをみていた。
「蒼が丘学園です」
短くそう言い返した。
蒼が丘学園(あおがおかがくえん)。
私が通っている学校。
ここらへんでは2番目ぐらいに有名な私立だ。
「ぶほッ・・・・・・」
突如、ソファでお茶を飲んでいた奏斗さんが咳き込んだ。