with 2人の居候



あー、本気で油性ペンで顔にラクガキしてやろうか・・・・・・。


「遅いッ!」


あまりにも起きないから自室に戻って制服に着替える。


青いブラウスに、青いチェックのネクタイ。

灰色のセーターに紺色のブレザー。

ネクタイと同じ模様のスカート。


見慣れた制服に身を包み鏡をチェックして下へ降りる。



ソファを見ると茶色の髪が見えた。

そう、まだ寝ている証拠だった。


「奏斗さん、」


少し悪いな、と思いつつ、

芯を出したシャープペンシルを首筋に軽く刺す。


「痛い!」


奏斗さんがいきなり立ち上がり声をあげる。


「おはようございます」


無表情で私がいうと、おう、と驚いたように返した。


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