with 2人の居候
ぞろぞろと教室へ向かう人たち。
そんな人たちを立ったまま、ぼんやりと見つめる。
「次、音楽。間にあわなくなるよ?」
蓮見君の声に我に返る。
「あ、うん。ありがとう」
見上げるようにして蓮見君に答えると、
そのまま、教室を出て行く蓮見君を目で追いかけた。
前を見ると、百合丘先生と咲斗さんがしゃべっていた。
ふと、咲斗さんがこっちを見た。
急いで逸らすと筆箱を持って、足早に扉のほうへ向かう。
「えぇ、なんで逃げるの?!」
そう言いながら咲斗さんに腕を掴まれる。
百合丘先生がいるほうを見ると、
先生はいつの間にかいなくなっていた。
「逃げてませんよ!」
叫ぶようにしていいながら腕を振り払う。
「あ、そっか。ごめんね」
なにがそっか、なのか不明だけど・・・・・・。