with 2人の居候




「今日、夜出かけてくるね」



「夜ごはんは?」



「あ・・・・・・、いいや。奏斗にたくさん食わせて?」



胡散臭い笑顔に言われ、静かに私はうなずいた。


ということは夜は奏斗さんと二人か・・・・・・。



そう思ったら頭が痛くなった。



「そういえば、環南ちゃん、P.P.に出るんだね」


「はい、頼まれたので」



簡潔に答え咲斗さんを見上げる。



「環南ちゃんだったら大丈夫だからね」




頭にハテナを浮かべ首を傾ける。





「かわいい、ってことだよ」




微笑む咲斗さん。


優しく頭を撫でられる。


いつもなら払いのけるけど・・・・・・、



不思議と嫌ではなかった。



「あれ、嫌がんないの?」


「へ?」


「男ギライなんだよね?」



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