with 2人の居候





「それで、話そっか」



すずが切り出す。

ドギマギしながら私は「うん」とうなずいた。


すずはベッドの上に座った。


私はカーペットの上で三角座りで座った。





「まずね、環南は一人目の・・・・・・、

えっと・・・こっちは咲人先輩だよね」





「え?なんで知って・・・」




「ふふふ、まぁ、そこは気にしないで」





意味ありげにすずが笑う。


すずは本当になんでもお見通しだ。

隠し事なんてできない。





「咲人先輩のことは、嫌じゃなかったんだよね」




「・・・・うん」




うつむく。


咲人さんは、嫌じゃなかった。


キスだって、むしろ気持ちよくて。



思い出して頬が赤く染まった。







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