絆~いじめられても~
―――次の日…

「もう少しで、宿泊学習です。」

担任の先生が、あと2カ月に迫った2年宿泊学習について長々と話す。
眠いなぁ~
そう思いながら、机に突っ伏して、ウトウトしていたら。

『コン』

頭に、何か先の尖ったものが当たった。

「いたっ…」

何かと思って起き上ると、メモ帳でできた紙飛行機が机の上に落ちていた。
その紙飛行機をゆっくりと開く。
そこには、

『苗へ
なに眠そうな顔してるの!!
あのさ、宿泊学習さ、一緒の班にならない?
             真弓より』

と、かいてあった。
真弓からだ!!
真弓のほうを見ると、真弓は指でピースを作っていた。

チャイムが鳴り、休み時間。
私は、真っ先に真弓のところに向かった。

「もちろん、一緒の班になろうね!」
「うん!」

すると、教室の真ん中で女子の騒ぎ声が聞こえた。

「由梨、それかわいいね~!」
「でしょ~?」

吉永 由梨ちゃん。

女子の中ではいつも中心に立っている。
少しうるさいな…と思っていたら、真弓が小声で言った。

「うるさいなー」

すると、騒いでいた女子たちが、話をやめてこっちを見た。

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