教室バロック
『 …兵法、武器
だけど、それらの威力を踏まえた上で
軍師が一番重んじていたのは
そんなモノじゃ無い
―― ああ そうか
ルウが言ってた、
" クウヤは、オセロの板の角 "
そう言ってた意味が判った 』
「 何だよ 急に 」
『 ――― 周囲は今、
自分の色以外で、一面埋められていて
…でももし何処か一カ所でも
もし君と同じ色が四隅に揃ったら
それは一斉に、周り全ての色を変える 』
「 …変なガキ 」
『 君もね 真木空哉 』
「 アンタもな
…つか、一体ナニモノ? 何歳なんだよ 」
ハルトは再び、笑い声をあげた
『 俺? ……自分でも判らないな
歳は… そうだなあ
一万二千歳位とでも言っておく よ 』
「 …… アンタが言うと
ちょっとホントに聞こえて
ギャグにならねえぞ 」
『 じゃあ、冗談はオシマイにして
衣裳の話をしようか
それが気になって、
連絡して来たんでしょう? 』
「 プラス、礼だ 」
『 ご丁寧に
ねえ クウヤ
――― 君 本当に、あの衣裳着たいの? 』