教室バロック




湯浅は顔を真っ赤にさせて
顔を半分、湯に沈める



いつの間にか後ろに立っていた真田が
ケムリの中から、ヌッと姿を現し呟いた



「 …湯浅は、別に、
俺みたいに人間、怖いとかじゃないから…

時期がくれば恋愛、するでしょ

二次の世界にだって

幼なじみの俺がハマったから
…一緒にやってくれた様なもんだし 」



「 なっ ―― 何言ってんだよ真田!
俺、ありすちゃん大好きだし! 」


「 …小学生の時
何回も絵画コンクールで
賞もらってたじゃんか…

凄い綺麗な風景画で…


俺… 友達いないし

――― ずっと言えなかった


俺の作った話に合わせて
俺と過ごすために、気、使って…
ハヤリの絵柄、描くこと、ないから… 」






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