仮想世界に生きる少年
俺は辻本に案内され、通信室に着いた。












辻本が部屋に入ると、部下は全員仕事を中断して辻本を見た。



「仕事を続けなさい」と辻本が言うとすぐに仕事を再開した。










辻本は局長の者に指示を出し、無線装置のサーバへのアクセスを指示した。





無線を一時的に中断しなければならいと言われたため、それまでにかかる時間を聞いた。






局長は部下の仕事状況を確認した。









重要な連絡は四件で、残りは現場での報告がメインだった。







辻本は重要な報告が終わり次第、サーバを切れと指示した。











「いいのか、システムを切って」





ヨシトが辻本に聞いた。






「切りたくなかったけど、緊急の仕事だと思えばいいの」







「でも、他の部下達の連絡網を遮断することになるぞ」





「だから時間を指定させてもらうわ」












辻本は俺の方を見た。嫌な予感がした。










「いい、サーバへのアクセスの時間は三分よ。
それ以上の作業をした場合はこちら側から切らせてもらう」
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