仮想世界に生きる少年
「これから話す内容は全体の一部でしかない。
一分の一、十分の一、あるいは百分の一。
それはプレイヤー自身の判断で構わない。
このゲームはプレイヤーが住む世界を別の視点から描いたものだ。
そう、プレイヤーの住む世界は『infinite information』だ。
偽りの世界を生きる人々。
そんなことも知らない人々はこの世界を真実の世界だと信じてしまった。
私は仲間に気づかれないようにこのことをこのゲームをクリアした者に話す。
このゲームをクリアした者ならばわかるはずだ。
『情報』の価値がどれほど重要な事か。
人と人とが会話をするとき、真実と嘘の両方を聞き側が判断しなくてはならない。
プレイヤーもゲームを通して理解したと思う。
だから、プレイヤー自身で私の言うことが真実か偽りかを判断すればいい。
私はプレイヤーに伝えたいことは三つある。
このゲームをクリアしたいならばこの条件をクリアしなければならない。
メモの用意が出来たら『Enter』を押してくれ」






『『Enter』を押してください』






俺は『Enter』を押した。







「まず、一つ目が世界のどこかにある『Xファイル』を探すことだ。
二つ目がそれのヒントだ。この世界の『軍施設』の一か所に隠してある。
三つ目がこのファイルを開くための条件だ。
それはプレイヤーのIDとパスワードと『鍵』が必要だ。
この三つを見つけたとき、この世界の全てを話そう」





PC画面にファイルデータ転送のお知らせが出てきた。




『ファイル転送中』




「この話の始めに話した通り、『セーブデータを消去されてしまう』」




『ファイル受信中』




俺は急いでインターネット回線を抜いた。




「それでは、今後のプレイヤーの活躍に期待する」




PC画面が真っ黒になり、PCの電源が落ちていた。




俺はPCの電源を入れた。







しばらくすると、PCが起動したが…











初期化されていた。
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