仮想世界に生きる少年
俺は研究したポーズで準備をして合図とともに走った。








身体が軽かった。








ゴールをするとほかの選手が俺を見て驚いていた。









「十秒五八…」







先生はタイムを見て驚いていた。






選手も驚き、俺は満足した。






「山本君、あなた何をしたの」





「俺はただデータをもとに走っただけですよ」








それから、俺は陸上部のエースとして、部活動に取り組んだ。






その場所が俺の居場所だと思えた。







知らないうちに俺は学校が好きになった。








春の大会で次々に立ち上がり全国大会一歩手前で行ったが、疲れがたまってしまい、決勝で敗退した。






そこまでが部活人生だった。









高校二年生になる数日前、あいつに出会い、人生の路線が変更した。










そう、『伊藤マサ』に会うまでは…
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