仮想世界に生きる少年
そういうと椅子に座り、話し始めた。




「山本がクリアしたときに見た映像のことで話があって来たんだ。
『infinite information』をクリアしたものだけが見ることができる映像、そして今後についてだ。
確かにクリアしたのは山本だけかも知れない。
だが、映像を見たのは山本だけではない。
俺たちも見たんだ」





「何を言っているんだ」






「ホークの得意分野は解析だ。
能力は『間接系』の『PC言語解析』なんだ。
0と1やプログラムを会話のように簡単に出来るんだ。
そして、『infinite information』を解析することでクリア後の映像を見ることができた」





「それなら、なんで俺に話すんだ。クリアしたわけでもないのに」




「そこなんだよ。クリアしたの者だけが持つことができるものがあるんだ」



「なんだよ、それは」



「パスワードとIDだ。
山本が設定したパスワードとIDが必要なんだ」




「どうしてだ」





「俺たちはゲームに全く興味がない。
だが、映像には興味があるんだ。
映像に映った男が話した条件の中で今わかることはパスワードとIDだけだ。
そして山本だけがそれを知っている」






「つまり、IDとパスワードを教えろと言いたいんだな」







「そういうことだ」











「ふざけるな、話すわけねーだろ」
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