仮想世界に生きる少年
14. 決意
あれから数日が経った。


伊藤に「仲間になれ」と言われたことを考えた。


伊藤のいう話には説得力があった。







伊藤の出した条件は費用を出すから「Xファイル」を探すこと。







俺は迷った。






『infinite information』をクリアしたいという願望と陸上部のどちらを取るべきなのか…。




それに伊藤の話を信じたわけではない。




説得力があろうとなかろうとそれが真実なのかを証明するものはない。




俺の信じるものは言葉ではない。





文章だ。





つまり、契約書というものだ。





言葉から発せられる情報ほど信じられないものはない。




『infinite information』からそれを学んだ。




AIが話す内容よりも文章や掲示板等の情報が正確であった。




真実と嘘を見極めるには自分の自身の信じることではない。




色々な情報を見極め、ディベートすることが大事なのだ。












俺は家政婦の作った朝ご飯を食べて学校に向かった。
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