仮想世界に生きる少年
俺はアックから教えてもらったポイントに向かった。



この国には二度来た。









一回目は十年前、初めて外国に行った時だ。


そのとき、神山から辻本に連絡してくれと言われて連絡をしたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった。







二度目は伊藤からの仕事だった。


仕事最中に警官に尋問され、怪しいと思われたのか何週間も留置所に入れられた経験があった。


あのときは神山と話していたところを見られたためだ。


世界で『悪魔』と言われている奴と話したのを見られただけで、ろくでもないことになった。




この国に警官はどういう神経をしているんだ。






結局、俺から何の情報も得られずに留置所から解放されたが、腐った国にはもう来たくないと思った。





俺は過去のことを振り返りながら目的地に向かった。














町を歩くと、商店街のような場所に着いた。



俺は果物を買い、食べながら歩いている。




そこに一人の大型な男が目に入った。





俺は視界に入った瞬間、下を向いた。











やばい…レイだ。











なんで奴がこんなところに居るんだ…
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