仮想世界に生きる少年
「…すまない」








危なかった。







つい、いつもの癖が出てしまった。









「まあ、いいさ。情報は話したあとからでも引き出せる」







「…『検索』をするのか」






「そうだ。便利なものだよ。多才能力とは」







「アウルたちの話を聞かせてくれ」







「さっきの取引の条件に『検索』を加えるなら話してもいい」








俺は情報を与えたくない。










だが、こいつらのことは知りたい。









もう、迷ってはいられなかった。







今まで謎だった『多才能力者』の情報が目の前にあるんだ。











俺は了解した。
< 79 / 164 >

この作品をシェア

pagetop