仮想世界に生きる少年
「ラピス…俺はもう駄目だ。
君だけでも逃げろ」





「アウル…」






バンッ…






ヨシトはまた撃った。






ラビスに撃ったが、アウルが庇った。













「逃げろ…」















ラピスはどこかへと逃げて行った。







「隠し通路でも用意してたのか」



「ああ…」








血を吐きながらも、道を譲らないアウルの姿が目に入った。
















「タクヤ…」










アウルが俺の名前を呼んだ。







「…なんだぃ」






「君は『Xファイル』を探すべきじゃない」









「意味がわからないぞ…」








「この世界が好きなら、探すな」











アウルはそう言うとヨシトの方へ走って行った。








それに応じてヨシトは銃を撃ち続けた。












ヨシトに撃たれながらも近づいていく。









アウルが拳を振るところで倒れた。












アウルはそれ以上動かなかった。
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