眼鏡っ仔☆@男子校




『あらぁ?聖くんっ。』

どっからでてきた?みたいな
声がきこえる...
         ヒト   
間違いなく目の前の男から。


すげぇ...どこから出たんだ?
あんな声。女の私でもでないぞ。

あんな声………。。

───いつか、でたっけ。


恐怖からだけど...。



身体が一瞬で
凍ったようになる。





『柚子……大丈夫か?』


『ん、あぁ...。大丈夫...。』


あぁ...。
心がズキズキする。

痛い………でも、
あうことはもぅ、ないだろうし。

それに私はあいたいとも
思っていないし、
望んでもいないし………



いつの間にかベッドに
寝かされて。

保健室の先生(♂)が
工藤君………もう
他人みたいな呼び方は
やめようか。同じ部活だし。
聖に抱きついている...。



うわぁ、キツそう。
私より女っぽい(?)けど
結局、男の人なわけだし。

改めて自分の身体をキュッと
自分でだきしめてみる...。




柔らかい...のかもしんない。


あぁ、やっぱり私は
女なんだ、と再確認。

そして
聖もそうだけど
海斗や麗人、拓くん、隼人、
工藤(弟)は男なんだ、と...。



ばれないように
こっそり布団の中で
溜め息をはいた。






───幸福が一歩ひいて
不幸が一歩ふみだした。



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