眼鏡っ仔☆@男子校
『おい、まだ起きるなって。』
無理して晃人が起き上がろうと
する光景がみえた。
『僕は君らに手当てなど
してもらう資格は
なかったんだ……。。。』
『手当てするのに資格なんて
いらない...。』
麗人は晃人の事をなんて
呼べばいいか、迷ってるようで。
でも私はききたいことがあった。
晃人が怪我をしていても
今じゃないと意味がない。
そんな気がしたから……。
『晃人は想優を殺したよね?』
晃人は曖昧に頷いた。
『それで私、思った。
さっき、思ったばっかり
だけど……これが事実
だったらいいと思う。
晃人は自分の意思で
殺したんじゃない、
誰かに操られてたんだ。
って……。。。』
『...ちょっと違うけど。
だいたいそんなとこ。』
人は必ずしも自由な選択が
できるわけではない。
経済的理由が不可抗力だ...。
経済的理由が晃人には
あった...そぅ、なのかな。
『それでね、
晃人、私にむかって
何か言ったよね...
でも、今の今まで
【僕からは逃げれない。】
って言ってたと思ってた。
でも、
【想優からは逃げれない。】
って言ってた...違う?』
曖昧に晃人は微笑んだ。
その微笑みは
哀しみをたくさん含んでいた。
『正解。』
『でも...。どうして??』
想優からは逃げられない。
けど想優を殺した。
これじゃあ矛盾してる、。
『正確に言うと
【想優の両親】だが。』
え……?
それはどういうこと??
『いいか。
【想優の両親】は...。』
晃人が語ったものは
複雑な人間関係だった。