眼鏡っ仔☆@男子校
『お前の兄の婚約者のご両親だ。
そして、あの大企業
東雲グループだ。』
『……!?』
え、じゃあ晃人は
東雲グループのお坊ちゃん
殺しちゃったの?!
え、でも
想優の名字は林だよね??
『一個前の代表との間に
女の子しかうまれなかった。
だから林という名字なんだ。
それで...男の子、想優が
うまれた。尋常でないほど
愛されていたんだろうな。
それにプレッシャーも。
だから...僕に
【殺してくれ。】と
いったのだろう...』
想優が?
放送委員長でいつも
笑っていた想優が??
『僕の父親は
東雲グループで働いていた。
父親が辞めさせられると
僕は思ったんだ。
───なら皆を
巻き込まなければいい。
だから小林という名を
捨てたんだ...。』
晃人...。
じゃあ私もああやって
巻き込まぬよう
引き離したと思っても
いいのかな……???
『そして、想優を殺した。
無論、麗人と柚子の
同級生だと知っていたよ。
だから、もう柚子とも麗人とも
あえないことは承知していた。
けど、またあえてよかった。』
その微笑みは少しだけ
哀しみが含んでいた気がしたけど
心から笑ってる気がした。
『ここからが本題なんだ。
柚子のお兄さん、
シノ
詩乃さんの婚約者
ナ ツ ミ
菜摘実さんは
味方なんだ。両親の事を
好いてない。
愛が想優だけにむいていたのを
その人はしっている。
だから菜摘実さんは
柚子ちゃんの事を
どうにかしたいと
思ってる。だから
男子校に柚子ちゃんを
入れたんだ。
彼氏できればという良心で。』
余計なお世話...。
でもお兄ちゃんの写真に
写っていた女の人...。
菜摘実さんの人懐っこい笑顔から
なんとなくそんなこと
しそうだなぁとも思いとれた。