眼鏡っ仔☆@男子校


『お前の兄の婚約者のご両親だ。
 そして、あの大企業
 東雲グループだ。』




『……!?』




え、じゃあ晃人は
東雲グループのお坊ちゃん
殺しちゃったの?!

え、でも
想優の名字は林だよね??



『一個前の代表との間に
 女の子しかうまれなかった。
 だから林という名字なんだ。
 それで...男の子、想優が
 うまれた。尋常でないほど
 愛されていたんだろうな。
 それにプレッシャーも。
 だから...僕に
 【殺してくれ。】と
 いったのだろう...』



想優が?

放送委員長でいつも
笑っていた想優が??



『僕の父親は
 東雲グループで働いていた。
 父親が辞めさせられると
 僕は思ったんだ。
 ───なら皆を
 巻き込まなければいい。
 だから小林という名を
 捨てたんだ...。』


晃人...。

じゃあ私もああやって
巻き込まぬよう
引き離したと思っても
いいのかな……???


『そして、想優を殺した。
 無論、麗人と柚子の
 同級生だと知っていたよ。
 だから、もう柚子とも麗人とも
 あえないことは承知していた。
 けど、またあえてよかった。』

その微笑みは少しだけ
哀しみが含んでいた気がしたけど
心から笑ってる気がした。


『ここからが本題なんだ。
 柚子のお兄さん、
  シノ       
 詩乃さんの婚約者
  ナ ツ ミ   
 菜摘実さんは
 味方なんだ。両親の事を
 好いてない。
 愛が想優だけにむいていたのを
 その人はしっている。
 だから菜摘実さんは
 柚子ちゃんの事を
 どうにかしたいと
 思ってる。だから
 男子校に柚子ちゃんを
 入れたんだ。
 彼氏できればという良心で。』

余計なお世話...。

でもお兄ちゃんの写真に
写っていた女の人...。
菜摘実さんの人懐っこい笑顔から
なんとなくそんなこと
しそうだなぁとも思いとれた。



< 164 / 222 >

この作品をシェア

pagetop