眼鏡っ仔☆@男子校
「みどりせんせ…。」
いっこうに起きてくれない。
「起きないなら別にいいけど。」
麗人がベッドにこしかける。
「あぁあっ。ちょ。」
「あぁ゛?!誰が座っとんねん?!」
…あー、起こらせたか。
「みどり、俺だ。」
──声が麗人じゃない、
私、きいたことないな…こんな声。
「…??ぇ、あ、カズ様?!」
「みどりさんの好きな声優さんのこと。」
拓くんが耳元でこそっと教えてくれる。
「…ふー。終わった。」
「…テメェ、完璧その声つくってんな?!」
「そうだが?何か、悪いか?」
あ、もとに戻ってる。
…私、こっちの麗人の声の方が
落ち着くや。
「ところで…皆様、お揃いで。」
「…スミマセン、みどりさん…、でも私…」
「あー、そうゆうこと。理解。
つかっていいよ、この部屋。」
「部屋…、というか保健室、な。」
「うざ…なにこの教師。」
「お前も教師だ。」
「あくまで非常勤ー。お前、常勤。」
「そこじゃねぇよ。」
「───黙れ。今はこんなこと…
するときじゃないと俺、思う。」