ストロベリー・ラブ
でも、鈴谷くんを悪く言われたら、なんだか嫌な気持ちになる。
今日会ったばっかりだし、男の子と話すのもすごい久しぶりだから、あたしはびっくりしちゃったのかな?
そう思うことにしよう。

心に言い聞かせたとき、ドアから先生が入ってきて、座るように叫んだ。
みんなはしぶしぶ席に戻り、奈々もあたしに手を振って席に戻って行った。

隣の席とあたしの席の間にあった外壁が取り除かれ、鈴谷くんがじっとこっちを見た。

あたしはそそくさと気づかないフリをして、黒板に目をやる。

「城田、一ヶ月間よろしくな」
「……え?」

あたしに、鈴谷くんはにっこり笑いかけた。
びっくりしていると、鈴谷くんは、

「一ヶ月は席替えしないだろ?だから隣、よろしく」
「あ……うっ、うん!」

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