狂愛



僕は思わずみとれてしまった

心臓がドキドキいっている

とまりそうにない。

今までこんな気持ちになったことなんて無かった

この気持ちはいったいなんなんだ……?

「あのー…大丈夫ですか?」

さっきまで立っていた彼女が

いつのまにかしゃがんでいて僕の顔を覗きこんでいた

「あ…」

「ごめんなさい!あっ…これ書類です」

そう言って彼女は僕に書類を渡してきた

僕は彼女の左ポケットについている名札をみた

【佐々木美優】

君は美優っていうのか…

「本当にごめんなさい…。じゃあ急いでいるので」

そう言って美優は立ち上がり

走ってどこかへ行ってしまった…。

美優が立ち去る時に髪から

とてもいいにおいがした



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