HEVENCOAL-君の声-

次の日…
私と愛は別々に登校した。

教室に入るとすでに愛は登校していた。

愛にあいさつしようと近づこうとしたら愛は私をさけるように違う友達のところに走っていった。

前にもこんなことが一回あったがさすがに今回のは堪えた…。


私はその日改めて愛がいないとこんなに寂しいのかと思った。

そんなとき、、、
「どうした…？」と聞いたことのない声がした。

隣を見ると知らない男子が私を不思議そうに見ていた。

私は「ごめん…誰？」と聞いてみた。

その男子は「あっ!ごめん。俺は勇人って言うんだ。春樹の親友だよ」

と今は聞きたくない名前を聞いてしまった…

すると私の目から無意識に涙が流れた。

そのとき、、、
いきなり勇人が私を抱きしめてきた。

私は驚き勇人を突き飛ばしてしまった。

この場面まるで私がハルとであったときの場面のようだった。


私は「ごめん…勇人君。突き飛ばす気はなかったの…ただ驚いただけ…」

と焦りながらいうと

「全然大丈夫だよ。君ってハルが好きな栗坂麗ちゃんだよね？」

と聞いてきた。

「えっ…？今なんて言いました？」

と聞き返した。

「だからぁ、ハルが好きな栗坂麗ちゃんだよねって言ったんだよ。
あっ!もしかして聞いてない？ごめん…やべぇ余計なこと言っちゃった。今のことは忘れて…」

私は開いた口が塞がらなかった。

「忘れてなんてむりです。」

と言ってみた。

すると
「…ざとだよ？」

周りがうるさくて最初が聞き取れなかった…。

「え!？」

「だから、わざとだよ？
僕は君が好きだからわざと言ったんだよ。ああ言う気がなかったのに君がかわいいから言っちゃったじゃん。責任とってくれるよね…？」

と最初は優しい人って思ったのに今は怖い。

怖い怖い怖い。


勇人という男子は私の手を強く引っ張り屋上に連れ出した。


私はそこで勇人に襲われた…


でも、そこに現れたのはハルだった…


ハルは勇人を見つけると勇人めがけて殴りにかかった。


殴って蹴って殴って蹴っての繰り返し…

私ははだけた服を慌てながら直し、「もうやめて
!!!」と叫んだ…