HEVENCOAL-君の声-
私がハルにいきなりそんなことを言ったので

ハルは「あっ。うん。」と言ってまた二人とも黙ってしまった。

また気まずい雰囲気になってしまったが、勇気をだして言ってみた。

「次の授業も移動教室だからそろそろ行きますか!」と。

するとハルは「おっ!おう。」と言って歩きだした。


それから、次の授業にギリギリ間に合った。


私は、ハァハァいいながら授業を受けた。


授業の間に愛が「遅かったじゃん。春樹君と二人で何してたの!?」といきなり聞いてきたので、いかにも怪しまれそうな態度で「何もしてないよ。」と返事をした。

そんな私の返事を聞いた愛は、「そ〜なんだぁ。」と怪しいというような目をして言ってきた。

そんな愛に、私は質問してみた。
「じゃあ、聞くけど愛は春樹君のこと好きなの?」

「えっとね…」愛が答えようとしてくれたのに「そこっ!静かにしなさい」と先生が愛の言葉を遮った。

そのあとの昼休みに愛と二人で屋上に行き、さっきの答えを聞いた。


愛は「好き…だよ。」と恥ずかしがりながら答えてくれた。

そんな愛をみてかわいいと思った。


「じゃあ、応援するよ!答えてくれてありがとう」というと、愛が急に泣き出した。

「なんで泣くの〜。」

そんな私の言葉に、愛は鼻をすすりながら
「だってぇ、ズルズル…麗が春樹君のことズルズル…好きだと思ってて言い出せなかったんだもん…。」と言ってきた。

だから私は、「私が春樹君を…?なわけないじゃん!今日だって何もなかったし、むしろ第一印象最悪だったから好きになる理由ないし…だから、応援するよ!」と言った。

ねぇ。愛…?あのときは、心から応援するって思ったんだよ…
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