gently〜時間をおいかけて〜
「できたよー」

できたばかりの煮麺を丼に注ぎながら、航に声をかけた。

航はムクリとベッドから起きあがると、すぐにキッチンの方へやってきた。

「うまそうだな」

クンクンと鼻を動かしながら、航が言った。

「冷めないうちに早くね?」

「ん」

そのまま、あたしたちはそろって煮麺をすすった。


その翌日、あたしは大学に顔を出した。

2日連続と、サボる訳にはいかないもんね。

それくらいのことはわきまえていますよ。

いつものように授業をとっている教室に行くと、席に座った。

「おはよう」
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