gently〜時間をおいかけて〜
そろそろ、本題に入ることにしようと思った。
「あたしの夫になる人で、航の父親の名前が誰だかわかるの?」
あたしは聞いた。
本当を言うと、あまり知りたくなかった。
航も父親の名前を言いたくないと思う。
結婚したのに夫婦仲は冷え切って、航に寂しい思いをさせたからだ。
ほら、航だって言いたくなさそうな顔をしてる。
「――三島」
航が呟いた。
「えっ?」
そう聞き返したあたしに、
「三島祐樹(ミシマユウキ)」
航が答えた。
その名前に、あたしは聞き覚えがあった。
航が言った“三島”ってまさか…あの、三島くんなの?
「あたしの夫になる人で、航の父親の名前が誰だかわかるの?」
あたしは聞いた。
本当を言うと、あまり知りたくなかった。
航も父親の名前を言いたくないと思う。
結婚したのに夫婦仲は冷え切って、航に寂しい思いをさせたからだ。
ほら、航だって言いたくなさそうな顔をしてる。
「――三島」
航が呟いた。
「えっ?」
そう聞き返したあたしに、
「三島祐樹(ミシマユウキ)」
航が答えた。
その名前に、あたしは聞き覚えがあった。
航が言った“三島”ってまさか…あの、三島くんなの?