gently〜時間をおいかけて〜
gently3.5〜航目線〜
スーッと、莢が静かに寝息を立てている。
ホッとして、腕の中から莢を離した。
そのまま彼女を寝かせると、肩までふとんをかけた。
白い頬には、涙の跡があった。
泣いたもんなと思いながら、俺は指で涙の跡を消した。
――航は、悪くないから
泣きながら、莢はそう言った。
気づいていたのかな?
俺の見ていた夢に、莢は気づいていたのかな?
見る夢は、いつも一緒の夢だった。
見るのは、莢――母親の夢だった。
決まって、いつもの夢である。
俺はいつも、同じ夢を見る。
ホッとして、腕の中から莢を離した。
そのまま彼女を寝かせると、肩までふとんをかけた。
白い頬には、涙の跡があった。
泣いたもんなと思いながら、俺は指で涙の跡を消した。
――航は、悪くないから
泣きながら、莢はそう言った。
気づいていたのかな?
俺の見ていた夢に、莢は気づいていたのかな?
見る夢は、いつも一緒の夢だった。
見るのは、莢――母親の夢だった。
決まって、いつもの夢である。
俺はいつも、同じ夢を見る。