gently〜時間をおいかけて〜
むしろ、それが当たり前のことなのかも知れない。

中途半端に講義に出る日よりも、出ない日があった方がいいのかも知れない。

航がまぶたを閉じた。

あたしも彼に誘われるように、まぶたを閉じた。


夢を見た。

そこにいたのは、あたしと航の2人だけだった。

周りは真っ白で、何にもない。

何にもない真っ白な世界に、あたしたち2人だけがいる。

航は笑ってて、あたしもつられるように笑ってる。

何にもないはずなのに、輝いているように見えるのは、あたしの気のせいだろうか?

でもそんなことなんか気にならないと言うくらい、あたしたちは幸せな気持ちに浸っていた。
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