すき
入学、出会い。
3月。
高校を卒業した。自分でいうのもなんだが、結構勉強のできる高校にいた。
でも、高校入学当初から落ちこぼれルートをただただたどり、なんとか卒業できた、そんな落ちこぼれな私。

大学受験でも、ひともめふたもめして、なんとか受かった国立大学の看護学科。

私は看護師になるのだ。



4月。
地元を離れお隣りの県に引っ越し。大好きな地元を離れることに、かなりのダメージを受けながらの引っ越しは正直辛かった。大好きなお母さんともお姉ちゃん2人とも離れて一人の生活なんて考えられなかった。でも、人間って慣れるもので、結局始まった一人暮らし。
入学式のあと会場の外にはたくさんのサークル勧誘の群集が。

正直めんど、と思いつつ話を聞いたり断ったり。昔からしているバスケの勧誘にはちょっと食いついてみた。

入学してからしばらくは授業もなくて毎日各サークルごとに企画して新入生を招いているイベントがあったので、毎日バスケのところに行っていた。
そんなある日。バスケのイベント終わりファミレスに連れていってもらい、ご飯をおごってもらった。
席の向かい側には医学科4年生の先輩が座っていた。

『カッコイイ。』


思わず、そうつぶやきそうになった。

今思えば一目惚れだったんだと思う。一気に興味がわいた。
< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop