しぃくれっと・はぁと



するとチャイムが鳴り、教室に隼人が入ってきた。


実里は愛生の肩を軽く叩き、


「無理しないんだよ?」


と囁いて、自分の席に戻っていった。



無理しているつもりは無いのだが、


いつもツラいことがあれば、無理して笑っていた。無理して振る舞ってた。



実里はそれを知っていた。


それはわかってる。


だけど、無理しないで過ごせる自信なんて無かった。


< 172 / 214 >

この作品をシェア

pagetop