しぃくれっと・はぁと



長いキスが終わった瞬間、力がフッと抜けて、隼人にすがりつく。


少し乱れた呼吸を調える。


「苦しかったか?」


隼人が愛生の頭を撫でながら聞く。


愛生は小さく頷いた。


「息の仕方が分からなくて……、」


と正直に言った。


隼人は『そっか』と小さく言うと、愛生を抱きしめた。



頭の中も、心の中も隼人に満たされた。



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