続・女好き彼氏

「いや、ただ聞いただけ……」


俺は自分の首の後ろを掴みながらなんとも言い訳みたいに聞こえる言葉を言った。


そんな俺を見て海哉がまた黙り込む。


そして、何も言わないまま俺の目の前まで歩み寄ってきた海哉。


俺は下を向けていた自分の頭を上げて近づいてきた海哉の顔を見る。


そのときの海哉の表情………

俺は多分、一生忘れないと思う。


「美夜と仲良くしてるかはわからないけど……」


海哉は不適な笑みを見せながらその言葉の続きを溜め込む。


その不適な笑みに俺はゾッとした。


恐怖とかそんなんじゃない。
でも、背筋が凍ってしまいそうになる感じがした。


俺は目をまん丸に見開いて
その笑みを浮かべる海哉から目がはなせなかった。


すると、海哉は自分の笑っている唇を人差し指で二回トントンッと叩いてみせると……



「美夜がとっても柔らかいってことは知ってるよ？」


なんて…………笑いながら俺に言ってきた。